子供と私の神経症的不登校脱却戦争 体験記とコラム

家庭内暴力と自殺について

子供と私の神経症的不登校脱却戦争 体験記とコラム

あまり言いたくないけど、息子が引きこもり状態の時家庭内暴力があった。
その荒んだ様子はすさまじかった。
私も夫もすっかり鬱病になってしまった。
何をしていても感動することもなくなり、家族全員神経症になってしまった。
その発散できないエネルギーでものにあたったり、私に暴力をふるうことで必死に欲求不満を解消しようとしていたのだろう。
私の息子でいながら、とても怖かった。
部屋にも入ることを躊躇してしまった。
普段はとても素直で優しい子だったが、いったん荒れると手がつけられなかった。
完全な内弁慶外地蔵。
うつ状態がひどくなるにつれて、暴力の頻度も少なくなっていったが、今度は「死にたい」と愚痴をこぼすようになった。
恐怖心が家庭を包んだ。
何をしでかすかわからない息子に恐怖心を持ってしまう親
これよりも悲劇なことはないんじゃないかしら
親子関係って、一番恐怖心から離れた存在であるはず
その事実も私を苦しめた。
家庭内暴力で苦しみ、息子の自殺へのおそれにも不安になり、心の安らぎは消え失せた
強制収容所にいるような感じ

私の大好きな浦沢直樹の漫画に「MONSTER」というものがある。
息子がMONSTERに見えてしょうがなかった。
自分を生んで育てた子供に殺されるかも、とおもったこともある。
決して息子には言わなかったけれど。
MONSTERと一緒に暮らし続けることで、私もぼろぼろになっていった。
私は最後まで息子と一緒にいなければならない。
最後まで責任を持って見なければいけない。
どんなに息子がひきこもり生活が続いて、すさんでしまっても、養わなければいけない。
私たちが死んだ後もちゃんと暮らせるだけの財産を子供に残さなくちゃいけない責任
でも、相手はMONSTERだった
それでいて私たちの最愛の息子でもある
この苦しみわかってくれますか?

家庭内暴力をふるわれるのと自殺されること、どっちがいいかと問われると、これ以上の最悪の選択はない
うつ状態にあったとき、精神科で薬をもらったが(ハイになる薬)、そのために自殺を行おうとしたことがあった。
けっこうそういう人が多いらしいし、ニュースでもやっていた。
そういう抗うつ剤の副作用は知っている人も多いと思う。
薬の治療が逆に自殺を加速させてしまうのは悲惨の局地でしかない

幸い、息子の神経症が良くなっていくにつれて、暴力もなくなっていったし、薬も飲まなくなった。
息子から「MONSTER」がなくなっていき、普通の子供に戻っていった。
でも、おなかを痛めて生んだ息子なのに、「MONSTER」だと思ってしまったことは、私自身を苦しめた。
そう思ってはいけない! 何度もそう言い聞かせたがなおさら苦しんでしまった。

もしかしたら、たくさんの人が私と同じ心理状態にいるかもしれない。
でも、自己嫌悪しないで
子供は苦しむが故に、周りまで巻き込んでまで、助かりたいんだから。
溺れている人間が必死に同じ溺れている人間を浮き代わりにしてまで水面に顔を出したいあの心境なんだから
空気と安らぎを得たいが為にするから、だれでもMONSTERになってしまう
それは本来の子供の姿じゃない。
すべては不登校や引きこもり、神経症のなせる技です。
MONSTERはそれであって、子供本人じゃないのです。


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